NECは25日、世界で初めてDNAの抽出から解析までのプロセスを一貫して行うことのできる個人識別用ポータブル型DNA解析装置を、アイダエンジニアリングと共同で開発したと発表した。
同装置は、警察市場を主なターゲットとして開発。個人識別を目的とするDNA解析に用途を絞り込むことで解析プロセスを効率化し、事件現場への持ち込みを可能とするアタッシュケース程度のサイズ(幅500mm×奥行400mm ×高さ200mm)への小型化を実現した。
DNA解析のプロセスは、(1)細胞の採取、(2)DNAの抽出、(3)DNA量を増やすPCR増幅、(4)DNAの大きさを調べる電気泳動、(5)個体差を判別するSTR解析、から成り立つ。今回開発された装置は、これらのプロセスを一貫して行うことのできる世界初のポータブル型DNA解析装置となる。
装置の小型化により、各プロセス間の連動が円滑化され、特に加温冷却を繰り返し行うPCR増幅作業が大幅に高速化されることで、DNA抽出プロセスから解析プロセスまでの作業を約25分で完了するという。
NECでは、同装置が犯罪捜査の迅速化や犯罪の抑止に貢献できるとし、2008年度の製品化に向けてさらに改良を重ね、開発を強化していく方針。同装置は、今年10月1〜4日に米国カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されるシンポジウム「第18回 International Symposium on Human Identification」、及び11月9日、10日に青山で開催される「日本法科学技術学会」にて展示される予定。